すべてはじめて

桜井は俯いたまま肩を落とす。



「じゃぁ。俺の名前呼んでくれたら今日は帰してあげる」



俺がそう言った瞬間に桜井の顔が真っ赤になった。



「・・・・」



放課後の二人だけの教室が静まり返る。



「・・・・・」



何分経っても桜井は俺の名前を呼んでくれない。


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