花とキミ*秋・冬
「君と花菜ちゃんって‥
別れたんじゃなかった?」
「‥そうですけど。」
「君は‥花菜ちゃんが好きで、
花菜ちゃんも君が好き。
何で、別れたの?」
「俺には‥分かんないです。
花菜に聞こうと思っても、
話すことすら出来ないし。」
「じゃあ、悪いけど‥
俺にはチャンスだね。
花菜ちゃんが幸せなら‥
諦めもついたかもしれないけど
花菜ちゃんを泣かせるような君には、
譲れないよ。」
「花菜が‥泣いた?」
いつ‥尋翔さんの前で‥?
「花菜ちゃんは‥君からの電話、
着信画面を見て‥泣いてたよ。
花菜ちゃんを、笑えなくさせたのは
君だろう?」