花とキミ*秋・冬
*空哉side
「空哉ーねーねー」
うるせぇ。
「なんだよ、うるせぇな。」
俺が振り向くと、パッと顔を明るくした雷哉。
「おー久しぶりに返事された。」
「‥は?」
「空哉ね、気づいてなかったと思うけど
最近俺の話聞いてたようで
聞いてなかったからねー」
「そうだっけ?」
あんまり覚えてねぇわ。
「やっぱ、花菜ちゃんのおかげ?」
「お前なぁ‥」
昼に誘ってきたのはビックリしたけど、
花菜が頼んだと聞いて素直に嬉しかった。
「もっと、話せばよかったのにー
それよりさー花菜ちゃんに何かしたの?」
「は‥?何もしてねぇよ。」
しそうには、なったけどな。
花菜に触りそうになって、思わず手を引いた。
尋翔さんの顔が横切って、
もう、花菜に簡単に触れちゃ
ダメなのかもなって思ったから。
「なぁ、花菜ってもう付き合ってんだよな?」