花とキミ*秋・冬
*花菜side
---プルル---プルル
「うーんー‥朝??」
電話が鳴った気がして、目を開けた。
すごい暖かい‥空哉くんの優しい匂いが
する気がするし‥
え‥‥‥!?
この背中に回ってる腕は、誰の??
私‥誰の服掴んでるの??
昨日‥空哉くんと同じ部屋に泊まることになって‥
先にお風呂入らせてもらって‥
その後‥どうしたんだっけ‥記憶がない‥
---プルル---プルル---プルル
また電話が鳴った。
出ようにも、意外と強く抱きしめられてて
抜け出せない‥
抱きしめられてるの‥空哉くんだよね??
上の方を見上げてみると、
やっぱり空哉くんの顔が見えた。
空哉くん‥気づかないかな。
軽く服を引っ張ってみる。
「‥‥ん‥」
あ、起きた!?
でも、電話切れちゃったみたい‥
「花菜、おはよう。」
頭をポンポンと撫でられる。
「おはよ‥」
この抱きしめられたままの体制‥
意外と恥ずかしいんだけど‥
「空哉くん‥離してくれない??」
今、顔真っ赤かもしれない。
「‥何で?」
なんか‥空哉くんの笑顔が意地悪っぽい‥