花とキミ*秋・冬



*空哉side


「花菜ー!!」

花菜に抱きつく勢いで近づいてきたのは
花菜のお父さん。

「花菜、大丈夫か!?何もされてないか!?」

信用ないな‥俺。

「まぁまぁ、尚人。
ここエレベーターの真ん前だから、
ちょっとどこーよ?」

親父が上手い具合に誘導して、
花菜のお母さんが座っていたテーブルに
何とか皆座った。

「で、尚人が心配してたことだけど、
大丈夫だったらしいよ?
信じるか信じないかは別だけどねー」

たく‥親父は一言余計なんだよ。

「大丈夫よ、パパ。
私は空哉くん信じてるし。」

ニコッと微笑んでくれた花菜のお母さん。

「花菜、ホントか?」

まだ信用しきれないらしい花菜のお父さんは
花菜に聞いた。

「さっきから何話してんのか分かんないもん‥
私、何もしてないのに‥仲間外れ‥」

花菜は本当に何も分かってないから、
ちょっと拗ねたらしい。

「あー尚人、花菜ちゃんに嫌われてやんのー」

親父がふざけてからからう。
子供かよ‥

「ホントよ、パパしつこいから。」

そこに花菜のお母さんがとどめをさした。






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