花とキミ*秋・冬
*花菜side
「よし、完成!」
何日も前から練習した今年のバレンタインデー。
結局作るのは、甘さ控えめのブラウニーにした。
「琉実さん、橘さん!!」
いよいよバレンタインデーを明日に控えて
前日の13日の完成品を味見してもらうために
待ってもらっていた2人の元へ。
「お、出来たのー??」
「琉実‥敬語‥はぁ。
花菜さま、本当に食べていいんですか?」
橘さんも最近は、琉実さんへの注意を
諦めかけて‥私への言葉遣いも丁寧語になった。
「ぜひ、食べて下さい!
味見みたいな感じで申し訳ないんですけど‥」
「わーい!いただきます!」
「じゃあ、いただきますね。」
2人がブラウニーを口に入れる。
「うん、美味しい!
あたしが教えたよりも美味しくなってる♪」
琉実さんが最初に褒めてくれた。
「よかったぁ‥」