花とキミ*秋・冬
「今後一切、花菜に近づかないか‥
何か言うか‥‥どっち?」
「花菜ちゃんを人質に取るなんて‥
海谷の鬼ー!!悪魔ー!!」
「人聞き悪いこと言うなよ‥
最初に約束破ったのはお前だろ。」
「‥‥ごめんなさい。」
「‥はぁ。」
俺がため息をつくと、
服の裾が引っ張られた。
「花菜‥どうした?」
「ナツちゃんを責めないで?
私も‥ごめんなさい。」
「花菜はいいから‥」
ペコッと頭を下げた花菜の頭に
手をポンッと置いた。
「花菜ちゃん、優しいー!!
海谷とは大違いだよ♪」
素早く花菜に抱きついて、
俺をジロリと見る須田。
何で、俺が悪者みたいになってんだ?
不思議に思いながらも、
笑っている花菜を見て‥頬が緩んだ。
花菜が楽しいならいいか‥
そんなことを思う俺は、
相当花菜にハマってる。