花とキミ*秋・冬
*花菜side
「花菜‥元気無くない?」
「えっ‥全然!!元気だよ〜♪
最近、寒いからかな?」
多分‥‥自然な笑顔
じゃないんだろうなぁ‥
コツンと頭を叩かれた。
「何かあったら、言ってよね。」
「‥うん。」
こんなこと‥言えないよ‥
「花菜ー?」
空哉くんの声‥
ビクッと肩が跳ねた気がした。
今は、冬も近づいたある日の放課後。
「海谷、今日は花菜ちゃんと
お出かけなんでしょ?」
バックを持って空哉くんに近づくと
ナツちゃんが話をしていた。
「まぁな‥」
「いいな〜
花菜ちゃん、今度遊ぼうね♪」
「うん、いいよ?」
「じゃ‥デート、楽しんでね〜?」
笑顔で手を振ってくれたナツちゃんに
何か、申し訳なくなった。