花とキミ*秋・冬



「花‥‥」

璃菜が何か言いかけたところに
チャイムが鳴って、それぞれ
席についた。

休み時間も何とかやり過ごして
昼休みになった。

「今日は‥教室で食べよう?」

ナツちゃんが気を遣って、
提案してくれた。

ゴメンね‥‥3人とも。

黙々とお弁当を食べる。
最初に口を開いたのは、璃菜だった。

「花菜‥私たちは待つから。
今日はハルとナツと帰んなさいね。」

「‥璃菜は?」

「‥どっかの誰かさんに
約束破られたから、
ちょっと文句言ってくる。」

「そんな‥いいよ‥」

私の否定の言葉もむなしく‥

「これは、私の問題だから。」

とスルーされてしまった。



< 90 / 259 >

この作品をシェア

pagetop