永遠の約束(深青編-序章-)
大也が答えるよりも早く、優奈が口を挟む。
「それもそうだね」
深青さえも優奈に賛同し、大也の答えを聞くまでもなく納得する。
大也は2人で完結している答えを口をぱくぱくと動かして呆気にとられていた。
「それにしても、その教師もちょっと調べてたほうがいいかもしれない。ただの生徒と教師の関係じゃないかもしれないし………」
「あー、正木が覚えててくれてたらなあ………」
「お、おいっ」
「それにしてもどうする? 深青。手がかりゼロだよ」
「うん。でも、調べるしかないでしょ。できることはしなくちゃ」
「だから、おいっ!」
「それもそうだね。で、どうする?」
大也のことは眼中にないという風に深青と優奈はこれからのことを決めていく。
「う~ん………。とりあえず……」
「お前ら! 俺のことを無視するな!」
ついに我慢ができず、大也は2人の間に割り込んだ。
「もう~、さっきからなんなの? あんた」
優奈はあからさまに邪魔者扱いをする。
だが、やっと自分の存在に気づいてもらったことに喜ぶあまり、大也は優奈の無遜な態度を気にも留めなかった。
それどころか、余裕を持った態度で2人を見た。
おそらく、自分の言葉によって2人が驚く姿を想像しながら。
「俺、その教師知ってるよ」