永遠の約束(深青編-序章-)
「おい! お前たち、何ボーッとしてるんだよ。早く避難するぞ!」
大也が廊下で立ちつくす深青と優奈を引っ張って外に出ようとする。
その時に、深青はみゆきがいないことに気づく。
「ちょっと、待って! みゆきちゃんは?」
深青に問われ、大也は走っていた足を急に止める。
「そういえば………。もう、逃げてたらいいんだけど、もしかしてまだ教室にいるとか………」
そう言い終らないうちに大也は2人の手を離し、教室へと引き返す。
深青と優奈もそのあとを追いかける。
みゆきはまだ教室の中にいた。
ただ、この事態がわからずぼーっと座り込んでいた。
「みゆき! おい、何してんだよ」
座り込んでいるみゆきの腕を掴んで大也は立たそうとする。
声をかけられハッとするみゆきだが、自分で立つ気配はない。
「どうした? どこか怪我したのか?」
一向に立とうとしないみゆきの様子を見て大也は心配する。
そこへ、深青と優奈も追いつく。
「みゆきちゃん、大丈夫?」
深青が声をかける。
その声にみゆきはコクンと頷く。
そして………。
「ごめん、大丈夫なんだけど………。さっきので腰を抜かしちゃったみたいで、力が入んないの………。」
みゆきは罰の悪そうな顔をする。
すると………。