永遠の約束(深青編-序章-)
(2) 潜入大作戦
一騒動が起き、消防車までくる事態となったのだが意外と被害は少なく第1化学室と準備室だけが焼けただけで済んだ。
しかし、どうして事件が起きたのかという実況検分があるため、全校生徒は登校しただけですぐに帰らされ、念のため明日も臨時休校となった。
「本当、今日のは一体なんだったわけ?」
優奈はコーヒーをすすりながらベッドに座る。
早くの帰宅のため深青は優奈のうちで遊んで帰ることになった。
と、いうか強引に優奈が深青を連れ帰ったのだが………。
「うん………」
浮かない顔でコーヒーを飲む深青。
「で? 何かわかったの?」
真剣な目で見つめられ深青はゆっくりとマグカップを机に置いた。
「ただの事件じゃないかもしれない。普通なら警察に任せるだけでいいと思うんだけど………」
「遠まわしに言わないでよ。何が起こってるの? 本当のこと言って」
ベッドに座っていた優奈はコップを机に置き、身を乗り出してくる。
「見えた………。霊気が」
「爆発が起こったときもそんなこと言ってたわね」
「それだけじゃない。あの植木鉢が落ちてきた時も!」
「はあ? どうして? あれこそ、ただの偶然じゃないの?」