永遠の約束(深青編-序章-)
「うちはもともとそういった力を持つものが生まれる家系のようで、正木くんのように霊力が強くて困っている人を助けるようなこともしてた。まさか、そういうことに慣れていた父が死ぬとは思わなかったな。…………と、この話はこれで終わり! 本題に入ろう! 家の方が帰ってくるまでに話してしまいたいから」
深青はパンッと手をたたき、いつもの様子に戻る。
しかし、それが空元気のように見えて大也たちには痛々しかった。
「そうだね。まあ、秘密も話したことだしこれからは本当の友達ということで! それじゃ、話しちゃいましょう。でないと、ここまで来た意味なくなっちゃう」
未だに気持ちの切り替えができない大也たちの背中をポンとたたいて優奈が立ち上がる。
「ほら、気合入れて聞きなさいよ。腰を抜かしそうな話なんだから! って、私もまだよくわかんないんだけどね。あははは」
大也たちも優奈の笑いにつられたように少しだが笑った。
ひきつってはいたが………。
「さあ、深青。話して。私たちによくわかるようにね」
優奈は真剣な顔で深青を見つめる。
それに答えるように深青も神妙な面持ちで頷いた。
「何から話せばいいかな………。今日の爆発から話したほうがいいかな?」
深青は大也たちのほうを見る。
「何もわからないから、初めから話してくれたほうが助かるかもな」
大也の隣でみゆきも首をコクコクと振るのが見える。
「じゃあ、化学室の件から。今日の爆発もただの爆発ではなかったわ。あの時、私、廊下に急いで出たでしょ? 見えるように。普通なら、あれほどの音と爆発だったらあんな小規模ではおさまらないはず。そう思って、優奈とさっき学校に忍びこんで調べて来たら、呪法がかけられていた」
「呪法?」