永遠の約束(深青編-序章-)


「ん?」


優奈たち3人は深青の言葉の続きから想像し、辺りを見回す。


だが、周りには変わったことも何もない。


それでも、何かを見落としていないかともう1度見回す。


「何か見える? 正木。霊力があるのってあんたと深青だけなんだから私たちには見えなくても何か見えたりする?」


「いや………、別に特には」


3人で顔を見合わせ不思議そうな顔をする。


そして、まだ考え込んでいる深青へと視線を移す。






「あ。もしかして………。でも、それなら辻褄が合う」


「お願い。自分だけで満足せずに私たちにもわかるように説明してくれる?」


ポンと手のひらをたたいて、1人納得している深青を現実に引き戻すように優奈が肩を捕まえる。


「ごめん。疑問に思ってた点がちょっと埋まったもので………」


3人が一斉に自分のほうを見ている状況に思わず、1歩後ずさりしてしまう深青であった。


だが、一息入れるようにコホンと一回咳をしてから深青は本題へと戻る。


「さっき、私が疑問が埋まった点ていうのは、化学室の呪法は正木くんを狙っていないのに、どうして植木鉢やついさっきの悪霊は正木くんを狙うのかっていうことなの。実質、考えただけでもおかしいと思うでしょ? 何かあるとしか思えない。でも、化学室にはいなかったし、関連性もないでしょ。それなら、化学室の呪法は別の人を狙っていた。だけど、急遽別に狙わなければいけない相手ができてしまった。どう? これなら、辻褄があうでしょ? どうして、正木くんが急に狙われだしたかって」


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