月夜の訪問者
「おい、人の女口説いてんじゃねぇよ!」

と、彼らしかぬ言い回しで先生の頭を殴る雅

「イテテ、本心を言ったまでだろ
熱は無いみたいだね」

軽く雅を睨みつつ、私の額から手を離す先生

「じゃあ問診しつつ検査しようね」

先生は色々な質問をしてきた。
私はそれに答える。

「うーん、そうか解った
大丈夫疲れてるだけだ
これを飲んだら直るからね」

と、私に薬をくれる先生

「有り難うございます。」
受けとる。

「本当に直るんだろうな
誤診だったらどうなるか…」
「ああ解ってる
じゃあ今日は帰るね
雅、送ってくれるんだろ?」

雅のセリフに返しつつ、部屋を出ようとする先生
チラッと、雅に視線を送る。

「何で…」
「いいから来い」

と、先生に言われ
雅も部屋を出て行った。

ハァー

素敵な人だったわ

柳先生

また会えるかしら…

薬の袋を見る

【四日分】

駄目だわ…

フッと外の景色を眺めたくなり、ベッドから降りて少し外を眺める

少し経ったか

あっ、先生と雅

一緒に玄関を出て来る二人
そして門の前で立ち止まり、何かを話し合っている。
何を話してるのかしら?



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