一つ屋根の下



帰り道。

「ねぇ、美麗。竜二くんってどんなかんじなのー?」
と、なんとなく思いついたことを聞いてみる。

「んー、すっごい優しくてなんか弟みたいな感じかなぁ。陸斗くんは?」

「いいなぁー、竜二くん。陸斗なんて裸で一緒のベッドで寝てるし、口悪いし最悪だよー。」

「だから、今朝揉めてたんだぁ。」

「そうそう。ホントにムカつくんだから。まるで、『悪魔』よっ。」

「まぁまぁ、落ち着いて。でもなんか陸斗くんの話してる凛イキイキしてて楽しそうだよ?」

「はぁ!?そんなの気のせいだよ。あー、今朝の事思い出しただけでイライラしてきたー!!」

「まあまあ。アハハ、凛ホントにイキイキしてるねっ。」

「だから気のせいだって。」



そんなやり取りが何回か続いて、あたし達は合宿施設に到着した。






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