ダーツのススメ！ ～あなたの心を射止めます！～

　

「そうだ、いいこと考えた！俺ら、付き合っちゃおうか！」


「―――はっ！？」


「―――…」


和希さんの突然の言葉に、私は身体が固まった。


え、だって、そんなわけ…


「あ、あ、あ、あの」


「ね。俺、さっちゃんなら大歓迎だもん」


「っ！」


ウソ、ウソ、ウソ…！


私は口をパクパクとさせることしかできない。


そんな私の顔を見て、和希さんがにやっと笑った。


「……ぷ。なーんてね！冗談だよ～！ビックリした？」


和希さんはペロッと舌を出す。


「でっ、でっ、ですよねっ！ビックリしちゃいましたよ～っ」


私はホッとして胸を撫で下ろす。


あービックリしたぁ～。


良かった…冗談で……って。


―――あれ？何でホッとするの…？


私は和希さんのことが好きなのに…。


ここ、喜ぶところじゃないの？