ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
 

まだ、私のいる場所からは、その姿は見えない。


ドキドキする。


早く、音のする場所に行きたい。


早く、真弥さんの姿が見たい。


一歩ずつ、一歩ずつ、近付く。


――この角を曲がったら…


そう思った時だった。


ガツン!


「わっ!?」


ドタン!


角の向こうに神経を集中していた私は、イスの存在に気付かずに、躓いてしまった。

 
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