ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
 

「……ほんと、おまえって注意力ねぇよな…」


そう言いながら、真弥さんは倒れてしまったイスを立てる。


「ぐっ…」


私は下を向いてしまう。


当たっているだけに、反論できない。


この前のやけどにしたって、注意力散漫だったせいだし。


情けない…。


「―――全く…しょうがねぇヤツ」


「―――…?」


いつもと違う真弥さんの声色。


私は顔を上げた。

 
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