ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
☆*+.。.+*
――カチャ…
私はそうっと、そのドアを開いた。
『ここ』に来るのは3回目。
もっとも、一人で来るのは初めてだ。
危ない場所でもないのに、何だかドキドキしてしまう…。
私はドアの隙間から頭を突っ込み、キョロキョロと部屋の中を見渡す。
シンと静まりかえっていて、人の気配はない。
――誰も…いないのかな?
平日の真っ昼間。
こんなとこ、明るい時間から来る人はいないのかもしれない…
―――トン!
「!」
奥から軽快な音がして、私の身体がピクッと反応した。
誰かいる…。
私は音がした方にそっと向かう。
……誰?