ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
グッと、睨む。
なのに。
「――こっち見るなよ。視線がウザい」
「はっ!?」
その人は眉を歪めて、嫌そうな表情をしている。
「みっ見てないし!睨んでたの!自意識過剰なんじゃないのっ!?」
「自意識過剰?おまえ、使い方間違ってるから日本語勉強し直してこい。色気のねぇガキに見られたって欲情しねぇし。ただキモいんだよ」
カチンときた。
そこまで言う必要なくない!?
「あーもう!ほんっとあんたってムカつく!ていうか、『キモい』とか、女子に言う言葉じゃないし!」
「『あんた』じゃなくて『真弥様』、だろ?あんた、どう考えてもオレより年下だろ?年上を敬え」
「ぜーーったいに、あんたの名前なんて呼ばないし!ていうか、尊敬なんてできないのに敬うわけないじゃん!」
「いちいち叫ぶなよ。うるさい」
「誰のせいよっ!あんたが原因でしょ!?」
ああ言えばこう言う。
負けず嫌いの性格も手伝って、つい言い返してしまう。
くっそぉぉぉ!