ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
◆ こんなヤツに何期待してんの。
☆*+.。.+*
私は毎週火曜日の昼にダーツバーに通うようになっていた。
大学の授業もないし、バイトもないから。
今日で何度目かな…5回は越えたかも。
ダーツの腕前は………少しは上がったと思いたい。
「下手くそ。」
………出た。
カウンターの中から聞こえてきた、すっかり聞き慣れてしまった声に反応する。
声の主は真弥さん。
「あんたがドタンバタンうるさいからでしょ!?客いるのに大掛かりな掃除とかしないでよ!」
「…客?どこに」
真弥さんはわざとらしく、フロアを見渡す。
「私がいるでしょ!?私!」
「………客だったんだ?あー、毎週一人でダーツしに来る、寂しい暇な客か」
「ぐっ…!」
私は言葉に詰まる。