ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
 

「ブレてんだよ」


「は?」


「二の腕がブレてるから、ダーツが下の方にしか当たらねぇんだよ。あと力弱いから気持ち上に向かって投げてみろ」


「あ、うん…」


私は言われた通りに投げてみる。


二の腕ブレないように、気持ち上に投げる。


―――トン!


ダーツはダーツボードの真ん中近くに当たる。


さっきまでとは大違いだ。


「わ!こんなに変わるものなんだ…」


「ざる頭にちゃんと引っ掛けとけよ」


ムカ。


ほんっと、一言多い。


これがなければ…


ん?なければ何だっての。


ムカつくことは変わんないよ。

 
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