ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
「っていうか…いなかったのって、これ取りに行ってくれてたってこと?」
「まさか。他に取ってくるものがあったんだよ。それは、ついでだ」
「――ですよね。そういうヤツよね、あんたって」
「何?それ、いらねぇのか?」
真弥さんの手が、私の目の前に伸びてくる。
「ととととんでもない!ついでで結構です!」
私は咄嗟に、後ろに身体を下げる。
「ふ。慌てすぎだろ」
真弥さんは口元に手を当てる。
……笑ってる…?
ちょっと、ちょっと。
真弥さんの笑顔とか、珍しい。
見てみたいじゃん。