たったひとつのぬくもり・・・         それが貴方でした。。。
 ゆうじは車を発進させ・・・

 行く当てもなく

  ただ・・
   
   ただ・・・


 走っていた・・・。


 『ことみ・・・

   もう泣くな・・・』

 『頼むよ~・・

  泣かないで・・・』


 『ヒック・・・

    ヒック・・・・』


 ゆうじは行くあてもなく

   ただ・・・

     ただ・・・


 車を走らせた・・・。



 『ゆうじぃ・・・

   ごめんね・・・

  帰る。。。

  私・・・帰るね・・・』


 『ゆうじは来た道のりを

   引き返した・・』


 ことみの家の前に着き・・・

 『大丈夫・・・私

   ゆうじのおかげで・・・

  少し楽になったから・・』

 『明後日からまた店に行くね・・・

  頑張ったらきっと

  きっと・・・

  いいことあるよね・・・』


 『ねっ・・・ゆうじ・・・』


 ことみはゆうじの車から降り・・・


 ゆうじの方にまわり・・・

 『ゆうじ・・・

  窓開けて・・・』

 ウィ・・・・


 『どうした・・・?』


 『今日はほんまにありがとう・・・』


 『もう少しだけ・・・

  私を見ていてね・・・』っと

   いいながら・・・


 そっとゆうじの頬にキスをした。


 『ありがとう・・・

    こんな私の為に泣いてくれて。』


 ゆうじは真っ赤になって・・・


 『バカ。。。

   よせよ・・・』と


  言いながら・・・

   車を走らせ・・・


   プップ~・・・と

  クラクショんを鳴らし

   帰っていった。
< 120 / 163 >

この作品をシェア

pagetop