初恋泥棒!



「バージン泥棒だって噂!」


「バッ!バージン…って…」



顔を真っ赤にする私。


隣ではなぜか“やだぁ!”と、両手で身体を隠すあきら。


そんな私たちに、しぃちゃんは続ける。



「告白した子がね、言ってたの。

“初恋の相手 覚える?”って聞かれて“覚えてない"とか、その人の名前言ったら…」


「言ったら…?」


「ニヤッて笑って“不合格♪”って断られるらしいよ。ほんと謎だよね」


確かに謎…。


よくわかんないけども…



「素敵~!神秘的で、まさに千疾くんだぁ~」


「ダメだ。そうだ、バカだった」


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