終夜よすがら〜大好きな人を一晩中想う〜
「 二人ともオレの金だと思って…
少しは遠慮ってことをしないかなぁ…
かわいい女子二人ともさ! 」
「 「 いえーい! 」」
「 嗣治、
私たちの辞書には
遠慮って文字は
存在しませーん! 」
「 あのねぇ。 」
二人とも
なんだかめちゃくちゃはしゃいでいた。
こんなに楽しいものかな?って
なんでか色んなことに笑えていた。
「 あっ! 」
時又くんの一言で
無意識にドアの方を見てしまった。
さっきまで私の部屋にいた、りょうくんとキレイな女性。
時又くんは
りょうくんへ近づき何かを話しながら
店の外へ二人を連れ出した。
「 私…
あの人、知ってるわ!
名前は…
たしかねぇ…
レイナ…
うーん、
それ以外は思い出せない! 」
「 レイナさんねぇ…。 」
私はドアの外が気になって仕方なかった。
でも外に出る勇気はなかった。
あんなキレイな人に私が勝てるわけないじゃん!
もう気がついたら涙しかでてなくって…
情けない女になっちゃったなぁ…
「 時又くん、ごめんね。
ありがとうだね。 」
「 本当にごめんな
紹介したのオレだし…
本当にごめん。 」
「 大丈夫だよ、ありがとう! 」
あなたを感じてしまうから
とりあえず引越しをしよう。
あの部屋に居たら成長しないよね。
あなたを感じてしまうから
この二人とも
少し離れて一人で生きてみようと思う。
end