終夜よすがら〜大好きな人を一晩中想う〜


ピンポーン!


「 空奈です。美森いますか? 」


「 いるわよ。
入って入って。
あら?お友達? 」


「 えっと、同じクラスの…。 」


説明している時に
美森は二階から下りてきた。


「 空奈、ごめんなさい。
空奈が二藍くんと仲良く話していて…
なんか悔しかったの。
私の空奈なのにって…
ごめんなさい。 」


泣きながら美森ママの前で謝っている
美森が今日は小さく見えた。


「 うん、知ってたよ。
美森が私のうしろにきたとたんに
私の体は浮いた気がしたから…
でも謝ってくれたから、私はいいよ。
乙稀も明日からリハビリ開始するしね。 」


美森が私に依存しているのは知ってた。
けど…そこまでとは思わなかった。


乙稀には言わないでおこう。
いつか美森が話をすると思うから…。


「 美森、仲良くしようね。 」


泣きながら小さくうなずいた。


美森の頭をなでなでした。
いつになく子供ぽくないてる美森がかわいく思えた。
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