終夜よすがら〜大好きな人を一晩中想う〜
グリンピースパスタは
私の心とは違って春らしくキレイに見せている。

こんなキレイに見せてくれているグリンピース
今まで食べてあげなくて…ごめんなさい。


ママもパパも
美味しそうに食べてくれてるのに
私は一人で涙目。

グリンピースのせいじゃないのに、
グリンピースのせいにしている私。

こうやって本当のことを隠している自分が一番ダイッキライ!


ピンポーン!!


日曜日の昼間に来客ですか?
私は涙目を隠すように下をむいてドアを開けた。


「 七ちゃん、いたいた!
桜キレイだからデートに誘いにきました…
って、七ちゃん泣いてるの? 」


いとこの薫平くん
パパのおねえさまの子供。

わりと近くに住んでいて、
たまにあらわれては今と同じ発言をしてくる。


「 ぐんちゃん!
今ね、グリンピースに泣かされてたの。
でも食べれたんだもんね。 」


ぐんちゃんは
私の心がわかったのか
ニッコリ笑ったあとに
私にデコピンして一瞬悲しそうな顔をした。
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