終夜よすがら〜大好きな人を一晩中想う〜
何か楽しい会話をしたわけじゃないけど
毎週月曜日に会うキミ…
月曜日にしか会わないから
月曜くんと名付けていた。
月曜日がくることが
ワクワク楽しくなっていた。
のに
気がついたのは
二ヶ月が過ぎた頃だった。
「 「 おはよう! 」 」
名前も知らない
何も知らない…
その方がいいのかもしれない。
月曜くんに会えるかもと思うだけで
妄想で恋はしていける。
二週続けて会えないって
こんなにも不安に思ってしまうなんて
今までの恋愛と思っていたお付き合いでは
体験したことのない気持ち。
なんだろう…
この痛みは…?
二週続けて会えなかった翌日の火曜日に
いつものカフェに
月曜くんをみかけた。
肩がくっついてしまったの?
ってくらいに
寄り添っている二人。
あたりを見回しても
…
「 となりいいですか? 」
そこしか空いてない
なんで
そこしか空いてないの?
月曜くんの
人生のとなりに居ようとは思ってなかったけど
このカフェで
となりいいですか?
は、
月曜くんから言われる魔法の言葉でありたかった。
二人の囁くような会話を
となりにして
いつもの日常が戻ってきた。
窓下の快速列車の姿を見つめているだけの
私に。
end