Love of space 1
『………水谷先生。
見つけましたよ…。』
俺は授業から戻った水谷先生に声をかける。
「えっ?!ホントですか??
何年何組の子なんですか?!」
目を輝かせる水谷先生。
俺はそんな水谷先生を見つめる。
『2年D組 西城零』
と、答えて
『はぁ~』
と、大きな溜め息を漏らす。
「2年生なんですか。
と、いうかなんで溜め息なんですか?」
『だって水谷先生おっしゃったじゃないですか。
”生徒に恋愛感情を持ち込んではいけない”って。
なのに俺はもう………』
また大きな溜め息をついた。
「そりゃあダメだとは思いますよ?
ですけど…恋愛は基本的に自由です。
想いを伝えるのも自由です。
どうしようと自分の自由です。
前も言いましたけど
”好きになっちゃったものは仕方ない”んですよ?
だからそんな顔しないでください!!」
ニコッと微笑む水谷先生が天使に見えた。
『ありがとうございます。水谷先生…』
俺は水谷先生にペコッと頭を下げた。