Love of space 1
『秋平!!お前遅いよ~』
そう言って俺の肩に手を回すのは親友の裕司(ユウジ)
『悪ぃ…今日から冬休みで資料とかまとめてたら遅くなった』
俺は裕司の手から逃げる。
『まっどーでもいいや。
そんなことより早く行こうぜ!!』
この野郎…お前はあの頃から何にも変わってないな。
その自由なところとかとくに。
と、裕司を見つめながら俺は思っていた。
「秋平と裕司じゃん!!
2人が一番最後よ??」
眉を上げ怒るのは美希(ミキ)
コイツはまぁ…俺の元カノ。
今では完全に友達なんだけどな。
『お前それで最近どうよ??』
一通りみんなとあいさつを済ませ、裕司と酒を交わしている。
『何がだよ??』
俺はつまみに手を伸ばす。
『ほら…なんだっけ??
零…ちゃん??お前の生徒のさ…』
裕司には自分の生徒と付き合ってることは言ってある。
コイツは俺を批判することなくただ、
『なんかあれば俺に言えよ。
お前なら…大丈夫だ。』
と、優しく微笑んでくれた。
俺が前に零に言った”大丈夫が好きな理由”
あれは裕司の請け売りだったりする。
いつもバカみたいにふざけてる裕司。
だけど相談ごとを俺がすれば、
いつも真剣に話を聞いてくれた。
そのときに教えてもらったのが
”大丈夫”の意味。
今でもあのときのことはしっかり覚えてる。