Love of space 1
零は俺に背を向けた。
どうして背を向けるんだ…??
零の顔を見ないとお前のキモチが分からないだろ?
俺は零の背中を見つめる。
そして零の口から放たれた言葉。
「重い……重いよ
教師っていう職業も
6歳も年上っていうのも
すっごく重い…
それに苦しいよ。
毎日会えないのも、
手を繋いでデートに
行けないことも、
すっごく苦しい……」
零は空を見上げている。
俺も車の中から夜空を見上げる。
無数の星たちが輝きを放つ。
そんな夜空を見上げているうちに俺の目から雫が零れた。
「私には耐えられないよ…
だからもう終わりにしよ……。」
俺は何も言うことができなくてただ涙を流していた。
もしかしたら零に泣いているのがバレていたかもしれない。
俺、格好悪いな…
「先生!!元気でね」
零はそう叫んでゆっくりマンションの入り口へ入って行こうとした。
俺はこれだけは伝えたくて
『零っ!!俺はお前に嫌われたとしてもずっと零が好きだから
これだけは何があっても忘れるなよ…。』
と、叫んだ。
しかも鼻声で。
なんてザマだ……
そのあと零はゆっくりマンションへ入って行った。