Love of space 1
近いのに遠い
「おはよーございま…?!
ちょっと?!朝倉先生!!
その目は…どうなさったんですか??」
自分の席に座ると先に来ていた水谷先生が俺の顔を見て声を上げた。
『いや…ちょっと………』
と、俺が誤魔化そうとすると
『西城と別れたんです。』
俺の代わり(?)に答えた誰かさん。
何…普通に言っちゃってるんですか…??
『伊藤先生……』
誰かさんとは、伊藤先生。
「えぇぇぇぇぇ?!
西城零と別れたんですかぁ?!」
小声で叫ぶ水谷先生。
大声で叫んだら大変なことになるからな。
『昨日…振られちゃいました。
そんで…このザマです。
格好悪いにも…程がありますよね…』
俺は俯いたままアハハと笑った。
ヤバイ…なんか、泣きそうだ…
俺の涙腺ってこんなに壊れやすかったっけ??
『格好悪くなんてねぇよ…。』
頭の上から声がして俺は顔を上げた。