Love of space 1
零と藍葉はただ調理室に遊びに来たワケじゃなかった。
高校3年生なら誰しも悩むこと。
………進路。
進路のことで悩んでいた。
藍葉は部活があるから、と言って先に帰ってしまった。
調理室には俺と零。
や、やべぇ……。
心臓が爆発しそうだ。
俺の心臓はこれまでにないくらいにドキドキしている。
沈黙だけは避けたかった俺は
『西城は?お前は進路どうするの?』
と、聞いた。
「進路…決まってないです。
ただ進学しようかな…って
それだけしか考えてないです。」
零はそう答えた。
俺は思い切って零に近づいていく。