Love of space 1





「先生…ごめんね」


零は急に立ち上がるとそう呟いた。



なんで?なんで謝るんだ??


そのまま零は調理室を飛び出して行った。


どうして…?



俺が頭に手を置いたのがイヤだったのか?


何かを感じた俺はドアのところに立った。

そして廊下を走る零の姿を見ながら叫んだ。



『西城、待てよ!


おい、零!!俺はまだ…』


”好きだ!”

って言おうと思った。


だけど


『先生、やめろ!!』


誰かの声に止められた。



その声に我に返る俺。


お、俺は何を言おうとしてるんだ?


『なにでかい声で叫ぼうとしてるんだよ。』


さっきの声と同じ声が聞こえた。



俺は声が聞こえたほうを向く。



『……………大和。』


声が聞こえたほうには大和がいて、
ゆっくりと階段をのぼってきた。






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