Love of space 1
そんなことを思い出していた俺は
空想から現実へ戻ってきた。
そして
『お前は…兄貴としてはどう思う?』
と、聞いた。
浩介は反対するのか…??
『何がどう思うんですか?』
『自分の妹と教師が付き合うっていうのはさ…。』
浩介は意味が分からないとでも言いたそうな顔だ。
それでも
『本当ならもっと安全な恋をしてほしい。
だけど好きになったらもう止められないものでしょ?
だから特に何も思いません。』
と、ちゃんと答えてくれた。
だから俺もちゃんと答えることにするよ。
『はぁ~正直に答えるよ…。
俺は零がまだ好きだ。
別れる前よりもずっと好きだ。
ただの未練がましい男なのさ…。』
俺は微笑んだ。
自分の未練がましさに腹が立つ。
どうして零が忘れられない…??
女なんてこの世にたくさんいるのに……。
『よかった。
その言葉が聞けただけでも今日ここに来てよかったです。』
浩介は優しく俺に笑顔を向ける。
何がよかったんだ…??
俺には浩介の言葉が不思議でたまらなかった。