Love of space 1
『俺…もう分かんねぇや』
俺はそう呟いてため息をもらす。
『へ?何がですか??』
浩介に見つめられる。
うん、格好良すぎて男の俺がドキドキするぜ…。
『お前の妹 零が…な…?
泣いたってなんで泣くんだよ?
はぁ~教師になんかなるんじゃなかった…。』
教師としてお前に出会わなければ、
俺だって零だってこんなにも苦しまなくて済んだだろ??
『俺…零と先輩ならうまく行く気がします』
そう言って浩介は微笑んだ。
何を根拠にそんなことを言うんだ…?
『でも今こんな状態だぞ??』
最悪のマイナス思考の俺ですが…?
『こんな状態でもきっと大丈夫ですよ』
浩介はそう言ってまた笑う。
なんで笑えるんだよー…。
『どうだかなぁ~』
と、俺が呟くとゴソゴソと動きだした浩介。
『ん?もう帰んの??』
『零が心配するといけないんで。』
なんて妹想いの兄貴なんだ。
俺はそんなことを思いながら玄関まで浩介を送る。
『じゃあまた学校でな。』
俺はそう言って浩介の肩に手を置いた。
『零のこと…よろしくお願いします。』
最後にそれだけ言った浩介はドアを開けて帰って行った。