Love of space 1
俺はさっきまで大和と喋っていた携帯電話を見つめた。
たった１つ、零と繋がることのできる唯一の携帯電話を見つめた。
数回ボタンを押すだけで零の声が聞ける。
数回ボタンを押すだけで零と繋がる。
でも俺はそんなことをする勇気がなかった。
………………怖かったんだ。
もし、零が電話に出てくれなかったら…
そう思うと怖くて怖くてどうしようもなかった。
大和は零は喜んで…って言ったけど、本当に零は喜ぶのか??
その逆でイヤがるんじゃないのか…??
今の俺は最高に格好悪い、臆病者だ。
俺はどうすればいい??
どうすることが正しいんだ…??
