Love of space 1
それから他愛もない話をしていた。
1番最初の調理実習のときに大和に睨まれてたなんて知らなかった。
正直、そこまで話した内容は覚えていない。
ずっと零が気になっていた。
俺のくだらない、つまらない話でも笑っていて、
そこまで楽しくもないのに、大笑いしている零。
そんな零が気になって仕方なかった。
そして時間は過ぎていった。
「じゃあまた、卒業式にね!!」
と、言ってまた笑う零。
もう俺は自分の気持ちを抑えることができなかった。
『………なんで…無理して笑うんだよ。』
零に聞こえるように言ったのに振り向こうとしない零。
知らないフリをしようってか…??
「…………先生??」
どうしても、
どうしても、
耐えられなくなった俺は帰ろうとした零の腕を掴んだ。