Love of space 1
『こっち見ちゃダメ。』
恥ずかしいから見ないでくれ。
『無理して笑うのはダメだって俺言ったよな??』
零はゆっくりと頷いた。
『無理して笑うのは、ダメだと思うけどさ。
でもやっぱり笑顔を忘れるなよ!
たった一度しかない青春時代だろ?
笑わなきゃ損だからな!!』
ほんの少しだけ零の肩が震えていたように見えた。
『じゃあな!西城!!』
俺は今日1番の元気な声で零に手を振った。
零は振り返らず、静かに調理室を出て行った。
零。
お前にまた、会えなくなるな。
卒業式まであと2ヶ月。
俺、頑張って我慢するけど、
もしかしたら無理かもしれない。
そしたら、零。
頼むから俺を受け入れてくれよな。