Love of space 1
とにかく俺は学校中を探し回った。
すれ違う先生たちに少しおかしな目で見られた。
でも、そんなことは関係ない。
人にどう見られようが零のことが心配で仕方ない。
零…レイ…れい…。
どうしてお前はどこにもいないんだ?!
教室にも、体育館にも、図書室にも、零が見あたらない。
あと、残るはここか…??
俺は部室しかない別棟に来た。
ただ、零たち3年は部活を引退してもう縁のないところだ。
でもここしか考えられない。
そう思い、別棟に足を踏み入れようと思った瞬間、
「や…やめてよ!!」
と、言う声が聞こえた。
この声は………
まさか零か………??
そんな不安が押し寄せて全身に鳥肌が立った。
そして、急いで階段を駆け上がる。