Love of space 1
「朝倉先生、朝倉先生。
至急、保健室へおこしください。」
調理室で俯いていると放送がかかった。
この声は先生だ。
俺は急いで調理室を飛び出た。
『先生!!!』
思い切り扉を開けた俺。
先生は相変わらず優しい笑みを浮かべている。
「秋平くん?
落ち着きなさい。
西城さんね、ずっと先生、って呼んでるの。
きっと秋平くんのことを呼んでるんだわ。
西城さんの近くにいてあげなさい。」
先生は俺の肩にポン、と手を置いた。
『でも、俺………。』
こんな俺が零の傍にいるのはダメだ。
今の俺じゃ、零のなんの役にも立てない。
そんな俺が零の傍にいるなんていけないんだ…。