Love of space 1
ごめん
『零??大丈夫か??』
目を開けてぼーっとしている零に声をかける。
「うん。大丈夫」
はっきりと目を覚ました零はまた作り笑顔を見せる。
零、お前はそんな笑顔で俺を誤魔化せると思ってるのか??
『零…無理して笑うのやめろって言ったよな?』
少し怒り口調になってしまう。
そうすると
『え…ちょっなんで泣いてんの?!』
零が急に泣き出してしまった。
なんで?!
なんで泣いてるんだよ…?
「だって…先生怒ってる…から…。
怖くて…怖くて…どうしようもなかったのに…先生……怒ってるから…。」
零はそう言いながらボロボロと大粒の涙をこぼす。
零、泣きすぎだぞ?
お前はそんなに泣き虫だったっけ??
『あーもう!零…泣くなよ』
俺は親指で頬に落ちる零の涙を拭う。
なにやってんだ…俺。
まるで彼氏じゃないかよ…。
「だって…ホントに…怖かったんだもん。
先生…来るの…遅いから……。」
零の涙の量はますます増える。
そんな零の姿が俺の胸を締め付ける。
そんな零の姿が愛おしく思える。
もうどうすることもできなかった。
『うん。俺が悪かった』
そう一言言った俺は零を優しく包み込んだ。