Love of space 1
「ねぇせんせー!!
せんせーって彼女いる?」
やっと泣きやんだ西城は洗い物をしながら俺に聞く。
藍葉に聞かれたときは答えなかった。
だけど西城には知っていてもらいたい。
『ん―そうだな……。
西城を信じて言うけど彼女はいねぇよ
誰にも言うなよ??』
気のせいかもしれないがどことなく西城は嬉しそう。
そんな西城の顔を見て俺のテンションは鰻登り。
俺って単純バカだよな…
こんなことで喜んじゃってさ…。
今…急に不安になった
嬉しすぎて顔に出ていないか、ってことが。
俺はそんな不安をかき消すように学生時代の話をした。
西城は声をあげて笑っている。
さっきまで泣いていたはずなのに今は満面の笑み。
うん…。
よかったよ……。
西城が笑顔になってくれて…。
「じゃねっ!せんせっ!!」
藍葉が西城を向かえに来た。
そして2人は仲良さそうに調理室を出て行った…