Love of space 1
『落ち着いたか…??』
泣き止んだ零は俺からゆっくりと離れた。
本当はずっと抱きしめていたかったけどな。
「ごめんね…先生。」
急に申し訳なさそうになる零。
もしかして泣いたこと、謝ってるのか??
『なんで謝るんだよ…??』
「だって…スーツが…」
零は俺の着ているスーツを指す。
ゆっくりと視線をおろしていくと…
『うわぁ…。やってくれたな…。』
俺のスーツは零の涙によってぐしゃぐしゃになっていた。
「えへへ。ごめんなさい。」
照れたように笑いながら謝る零。
別にクリーニングに出せば済む話だし、
それに
『零が無事だっただし、
いいよ、全然。』
お前が元気でいてくれればそれでいい。