Love of space 1
『もう遅いし、家まで送ってくよ。』
と、俺が言うと零は驚いたような顔をした。
いや、別に何も企んでなんかありませんよ…?
ホントにもう、遅いから送って行こうかと思っただけです。
結局、零は俺の車に乗り込んだ。
これは問題ないよな…??
うん、問題ないよ、絶対。
と、自分で自分に言い聞かせて俺は零の家へと向かう。
あのころ…付き合っていたころと何も変わらない車内。
隣で俺のくだらない話を聞きながら笑っている零。
ホントに笑えないようなくだらない話なのに零は大きな声で笑っている。
零の笑い声を聞いていると俺まで笑顔になれた。
やっぱり零との時間は何にも変えられないくらい、楽しかった。
でも、楽しい時間というのはあっという間に過ぎてしまうものだ。
いつの間にか零のマンションの前に着いていた。