Love of space 1
西城が帰ったあと水谷先生が調理室にやってきた。
「どうでした?!」
嬉しそうに聞く水谷先生。
『まあまあですね…』
西城の過去の話を水谷先生に言うつもりはない。
なんとなくだけど…
あの話はしちゃいけないと思う。
「お近づきになれたんですか?!」
『え~…。まあそうですね。』
俺は帰る準備をする。
「なんか冷たくないですか?」
少し怒り気味の水谷先生。
『気のせいですよ。
ほら、早く帰らないと遅くなりますよ?』
俺は時計を見る。
時計の針は7時を指そうとしていた。
「そうですね。
では、また明日…。」
水谷先生は調理室を出て行った。
俺は
『はぁ~』
と、大きな溜め息をついて調理室を出た。
明日のことを考えると憂鬱でしかたない。
清水大和の
『明後日ここにいて』
と、言う言葉。
アイツは俺に何を言うんだ?!