Love of space 1
『なぁ、西城って好きなヤツとかいるの??』
他愛もない話の最中突然切り出した俺。
そんな俺の言葉に驚いている西城。
「いるよ…好きな人…」
それでも西城は正直に答えてくれた。
『へぇ~』
俺は自分から聞いておいたのにどんな反応をすればいいか分からなかった。
「せんせーはいないの?
好きな人……??」
この西城の問いかけに
『俺か??俺もいるよ……』
なんて正直に答えてみた。
「元…カノ??」
西城の小さな声が聞こえた。
その声はなぜか震えていて
抱きしめて安心させてやりたいと思った。
『違うって…
元カノのことなんか引きずってねぇよ。』
気を紛らわすためにわざと音を立てて食器を片づける。
そんな俺は臆病者、
チキン野郎なんだ……。