Love of space 1
西城の真後ろに立つ。
『なぁ、西城…』
そして俺は西城を抱きしめた。
「え…?!せんせ…??」
案の定驚いている西城。
あ~ぁ
やっちゃった。
教師が生徒を抱きしめるなんてなしだろ??
と、思いながらもそのまま続ける。
『俺の好きなヤツ教えてやるよ…』
俺は西城の頭の上に顎を置いて囁いた。
『そいつは俺からしたらすっげぇ小さくて』
「うん…」
俺の腕の中で頷く西城。
やべぇ…まじ可愛い…。
なんて思う俺はバカだよな。
『ぼーっとするのが得意で』
『しょっちゅうここに来てて』
『よく分かんねぇこと言い出したりするし』
「……うん」
『ばかみてぇに鈍感で』
多分…まだ西城は自分のことだって気づいてないだろうな。
『それでいて中身は意外にしっかりしてて』
ちょっとじらし過ぎたかな…
そして俺は言った。
『…ごめん……。
引っ張りすぎた……。
俺―――
―――お前が好きだ…』